Story
はじまりの場面。
高架下にスピーカーの音が跳ねていた。人だかりの真ん中で、ひとりが跳ねるように踊っている。小中で同じクラスだった顔だ。
カイ
うぉ、マジで!? お前じゃん! 何年ぶりだよ、全然変わってねーな! ……いや、ちょっとカッコよくなった? なあ?
あの頃よくちょっかいを出してきた同級生は、世界を回るダンサーになっていた。踊り終えたあとの息づかいだけが昔のままだ。
カイ
今さ、拳で踊るやつにハマっててさ。リズムに乗って殴んの、ダンスとおんなじなんだよ。マジで気持ちいいって、あれ。
カイ
お前、リズム感なさそうな顔してんなー。……冗談だって! そんな顔すんなよ、そういうとこ昔と一緒だな、お前。
カイ
いいじゃん、やろうぜ。一曲だけでいいから。拍は俺が合わせてやるし、お前は好きに動けばいい。……ほら、こっち来い!
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